家財道具(タンス・冷蔵庫・洗濯機など)は、特別高価なものでない限り、手元に残る可能性があります。
車はローンを完済していて、登録後5年超かつ査定価額20万円以内の場合は、持ち続けることが可能な場合があります。
家族が保証人などになっていない限り、法律上の影響はありません。
破産する人以外の財産が処分されることも、ご家族の就職やクレジット契約・銀行からの借入などに悪影響が及ぶこともありません。
破産しても戸籍や住民票に記載されることはありませんし、選挙権や被選挙権などの公民権が停止されることもありません。
ただし、本籍地の市区長村の「破産者名簿」に記載されることになりますが、これは第三者が勝手に閲覧することはできませんので安心してください。
また、免責が確定することにより復権すれば、この「破産者名簿」からは抹消されます。
破産申立をしようと思っている人の中には、破産すれば会社をクビになることはなくても、自分が破産したことを会社や同僚に知られることによって会社に居づらくなり、結局は会社を辞めなければならなくなるのではないかと心配している人がいますが、心配ありません。
破産すること自体は懲戒解雇事由にはあたりませんので、公務員や一般のサラリーマンは破産することによってクビになることはありません。
また、裁判所から会社に破産したことの通知が行くことはありませんので、破産者が自ら会社にいわない限り、同僚などに知られることもありません。
ただし、破産者は官報に公告されますので、官報を丹念に見ている人がいれば気付く人がいるかもしれませんが、知れたとしても破産者であることを理由に解雇できないため、 気にすることはありません。
会社と役員との関係は、民法の委任に関する規定に従います。受任者が自己破産した場合、委任関係は終了しますので、取締役であった者はその時点で自動的に退任することになります。したがって、その退任の登記を申請する必要があります。
しかし、会社法では自己破産を取締役の欠格事由に挙げていませんので、株主総会を開催して、自己破産により取締役を退任した者を再度取締役に選任することは可能です。
破産者になると次のような一定の仕事に就くことはできません。
ただし、免責が確定することにより復権すれば、この不利益は解消されます。
★公法上の資格制限
弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、弁理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、宅地建物取引主任者、公証人、人事院の人事官、国家公安委員会委員、都道府県公安委員会委員、検察審査員、公正取引委員会委員、商品取引所会員、証券会社外務員、有価証券投資顧問業者、質屋、生命保険募集員及び損害保険代理店、警備業者及び警備員、建設業者及び建設工事紛争審査委員会委員、風俗営業者及び風俗営業所の管理者など
☆〈適用外〉
古物商、行政書士、医師、看護師、薬剤師、建築士、国家公務員、地方公務員、学校職員など
★私法上の資格制限
代理人、後見人、後見監督人、保佐人、遺言執行者など
破産申立をするには破産原因、つまり「支払不能」の状態であることが必要です。「支払不能」であるかどうかは、債務者の財産、信用、労力、技能、年齢、性別、職業、給料などを総合的に判断して決定されます。
したがって、100万円という比較的低額の借金でも生活保護以外に収入がなく、病弱で働きにも出られないなどの事情があれば、裁判所は「支払不能」と認めることになるでしょう。
申立費用や弁護士・司法書士に支払う費用については、民事法律扶助制度(※1)を利用すれば、立替払いしてもらえますし、生活保護受給者は立替金の償還を免除してもらうことがあります。
※1 民事法律扶助制度…資力の乏しい方が法的トラブルにあったとき、日本司法支援センター(法テラス)が無料法律相談を行い、法律の専門家を紹介し、弁護士・司法書士の費用の立替えをを行う制度です。